長年、注文住宅の営業をしてきて、プランニングで改めて難しいと思うのが、
リビングやキッチンではなく、夫婦の寝室の形態です。リビングやキッチンは
広さ動線収納、インテリア等夫婦で価値観が一致していたり、主導権を誰にする
とか普段から話し合われているのでヒアリングでも共有しやすい項目です。
一方寝室は「結婚したら夫婦は同じベッドで眠る」という概念や価値観が
若い時あるいは賃貸住宅のまま固定されていて、注文住宅で改まって夫婦間で
話し合うことは少ない。
ただ統計的には時代と共に生活スタイルの変化と呼応し、夫婦で寝室を別にする
のが増えてきています。年齢別で30~40代で1,2割、50代以上で3,4割が別寝室と
なっています。もちろん別とまではいかなくても同室でも寝具は分離という場合も
あります。
寝室別を希望する理由に挙げられるのが、共働きでの就寝時間の違い、読書や
音楽等趣味嗜好の違い、明るさや室温の好みの違いがあります。又相手のいびき
や夜中のトイレでの安眠の妨げが年齢とともにストレスに感じるようになります。
一方、夫婦別寝室は日々のコミュニケーションが取りづらくなる等のデメリット
もやはりあります。
注文住宅の新築は、間取りを一から考え、場合によっては将来も考慮して夫婦
別寝室を実現しやすい機会といえます。とはいえ、今まで寝室を同じにしていた
夫婦だと、いくら注文住宅の新築がきっかけとしても寝室を別にしたいと言い
づらいという人も多いでしょう。
そこで住宅営業としてヒアリングの際、寝室は一つとの前提にたたず、夫婦どちら
からも”別寝室”の希望がある場合、言いやすい雰囲気を作ることを心がけています。
-住宅営業 宮城-